イロイロカケラ

オタクで腐女子なオバちゃんのたぶんお絵かき中心ブログ。10/7/1からFC2。それ以前の記事は前のブログで描いたものです。※版権物の二次作品は権利者と全く関係ありません。画像の無断転載禁!

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オリジナルSS:だからその手を離して#2 

これは以前書いたオリジナルSS『だからその手を離して』の続きです。
書いた時は一回きりの話のつもりだったのですが、ふっと浮かんできました。

R指定ないけどBL苦手な方は避けてください★
読んでくださる方で、前作を読んでない方はこちらを先にドウゾ♪


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


本当は
俺は気づいてたんだ。

お前が俺を時々熱っぽい眼で見ていること。

そのくせ俺と眼を合わせなくなったこと。

お前は俺の嫌がることは絶対しないこと。

そして


あの時お前の声が震えていたことも。



なぁ……?西内…………




「須藤。トマト取って」
「ほい」
「ポテト揚がったよ」
「俺盛るわ」
いつものバイト。
今日は西内と厨房に入ってる。
いつもの作業。
いつもの会話。
だって俺達はバイト仲間で、友達だから。
あの日お前が俺を抱きしめて、でもお前は否定したから。
だから居心地のいい“友達”なんだ。

「あ、須藤。そろそろ玉ネギ持ってきて」
「らじゃ」
振り向いて足を踏み出した俺は、不意に小さな段差でバランスを崩す。
「うあ★」
でも俺の体は手が床につく寸前に後ろから支えられた。
「何こんなんでコケてんだよ」
苦笑混じりの優しい声。
「あ…さんきゅ…西内」
でも俺が振り向くとお前は素早くその手を離す。
後ろめたそうに。
そして俺はそんなお前に気づかない振りをするんだ。


「須藤、お前最近西内のこと誘わなくなったんじゃね?諦めたの?」
更衣室で朝田が唐突に言い出す。
「あー…」
俺が言葉を探してる間に西内がムッとした調子で口をはさむ。
「いい加減にしろよ!!あんなの本気なわけないだろ?!須藤はストーカー女避けにあんな芝居してただけなんだから!」
「へ…?そうなの?」
「当たり前だろ!男同士だぜ?なぁ」
「うん…」
俺には西内の言葉が自分に言い聞かせているように聞こえた。
「そっかー。俺お前らならアリかなーって思ってたんだけどな。須藤結構可愛いし、なんかお前ら仲いいじゃん」
バァァンッ!!!
西内がこれ見よがしにロッカーのドアを力一杯閉める。
「こわ…」
首をすくめる朝田には西内の赤い顔は見えない。
俺は二人に一つの提案をした。
「な、これから飲みいこーぜ!」
「何、急に」
「いいじゃん。お前らどうせ彼女もいなくて寂しく帰るだけだろ?男同士の友情でも深めあおーぜ!」
「寂しくて悪かったな★でもまあ須藤のキモいセリフに免じて行ってやるか!明日休みだしな」
朝田はすんなり乗ってくれた。
「西内も!!」
「あ…俺は…」
「お前は強制!こないだバックレたんだから絶対付き合え!」
「かなわねぇよなぁ」
俺に腕を無理やり引っ張られてく西内の後ろで朝田がクスクスと笑う。
そうだよ。
俺なんか取るに足らない、単なるわがままヤローなんだ。
それを分かってくれ。


「生もいっちょーねー!!」
男友達とよく来る安い居酒屋。
「須藤~…ピッチ早くね?」
「いいじゃねえかよぉ。な、今日の最後に来た客すげーいい足だったよな?西内のタイプじゃねぇ?」
「…別に…俺は…」
「そんなコト言って須藤のタイプだったんじゃねぇの?」
「あー、足もいいけど俺やっぱ胸だわ!おっぱい大きくないと!」
「お前巨乳フェチかよ!」
「朝田は~?」
「足首とか~?」
「ほおおおぉ~~」
俺は酔いで赤くなった目を西内に向ける。
「お前ノリわりーなっ!せっかく来たんだからもっとしゃべろーぜ!お前どんな娘タイプ?」
「………あのさ…須藤。アレ、どうなった?」
「アレ?」
「ほら…ユカだっけ?ストーカーの」
「あっ…ああ……大丈夫。お陰様で」
そう言えば忘れてた。
あの時から俺の心配事はネチっこいストーカー女じゃなく、友達としての西内を引き留めることに変わってたんだ。
(実際ユカは俺が反応しなくなった途端に付きまとわなくなった)
「そうか…」
静かに焼酎のロックを傾ける横顔がなんだか切なく見えた。
「西内さ…お前ほんっとイイ奴だよな…」
「え」
「須藤脈絡ねーな」
そうだな。
だいぶ酔いが回ってるのかもしれない。
でも本心なんだ。
「真面目だし、気配り上手いし、器用だしさ…優しいじゃん……俺の友達やってんのもったいない…」
ダメだ…目蓋が重い……
やっぱ飲みすぎだったかなぁ…
朝田と西内の声がぼんやりと聞こえる。
「あーあ、須藤つぶれちまった」
「弱いクセに呑むからな…どうする?」
「お開きだろ?西内が須藤連れてけよ。お前の方が家近いはずだから」
西内の返事は聞こえなかった。
でも俺をゆっくりと起こす腕を感じて、ああ西内なんだなぁ……って思った。


俺は起きてるのか寝てるのか、はっきりしない状態で西内に支えられながら帰ったらしい。
時々「こっちでいいのか?」とか「鍵どこだ」とか聞かれた気がする。
どう答えたか覚えてないけど、今慣れたベッドの感触があるって事はそれなりの返事ができたんだろう。
……眠い。
こんなだらしない俺に西内は幻滅したかな…
いや、しなきゃいけないんだ……

不意に唇に柔らかいものを感じて。
ぼんやりと目蓋を開けると、西内の困った顔が近くにあった。
「なに…?お前まだ帰ってなかったの…?」
寝ぼけ声での問いかけに西内の頬が赤くなる。
………え?
さっきの感触と西内の赤面が結びついて、俺の目は一気に覚めた。
飛び起きようとする 俺の体の上に西内がかぶさり、泣きそうな目が近づく。
今度はさっきみたいな触れるだけじゃなくて、力強くて。
空気を求めて少し口を開いた途端に熱い舌が入り込んでくる。
この熱さはお前の想いなのか?
苦しい…
違う、違う、違う………
俺達はこんなんじゃ……
違うんだ…こんなの!!!

「……………やめっ…!」
俺は力を振り絞って西内を突き飛ばしていた。
息を整える俺、自嘲的な微笑みを浮かべる西内。
また近づいてきて。
腕を掴まれて。
「なんで……俺を突き放してくれなかった?」
「え」
「お前、俺がどんな目で見ていたか気付いてたんだろ?なのになんで?」
「あ……………だって…お前いい友達だし…」
「あんなことされても?」
顔が近づく。
俺は咄嗟に空いてる腕で顔を覆った。
「…やっぱり…気持ち悪いよな……」
違う…そうじゃなくて…
「あっあの、俺!お前と違って男とこんなの初めてで……その!」
…掴まれた腕が急に離された。
おそるおそる顔を上げると、色を失った瞳をした西内がいる。
「にし…」
「俺だって…男を好きになるなんてお前が初めてだよ……」
ゆっくりと立ち上がり俺に背中を向ける。
「こんな…誰かを好きだって思うのも」
ドアが開いて、閉められて。
西内の姿が見えなくなった事を俺のイカレた頭は認められなくって。
『あいつを傷つけた』
それだけを胸の中でいつまでも繰り返していた。



「はよーっす」
更衣室でぼんやり着替えていたら後ろから気の抜けた声がかかってきた。
「あ…朝田おはよ」
「元気ねーなぁ。酒残ってんのか?」
「…少しな」
返事をしながら俺はある事に気付いた。
「朝田、お前今日休みじゃなかった?」
朝田は欠伸をしながら着替える。
「そ~だったんだけどさ~。昨夜西内から代わってくれってメールきて」
西内……!
「あ?おい!須藤!」
俺は携帯を掴んで更衣室から走り出した。
そして一つの番号に向けて発信する。
西内の番号に。
何を言いたいのか自分でも分からないけど、そうするしかなかった。
でも。

『番号をよくお確かめの上…』
聞こえるのは無機質なアナウンスの声。
俺は茫然と携帯をたたんだ。
鈍い足取りで更衣室に戻ろうとすると、店長が先に入っていくのが見える。
「お前らー!シフトの変更あるからなー!」
「えー?」
「なんでだよ」
店長の声にザワつくバイト仲間達。
「西内がなー、今急に辞めるって連絡してきてな。たく、この忙しい時に…」


俺は。
何も言えなかった。
何もできなかった。

俺のせいなんだろうな…
でも俺はお前を傷つけたかったんじゃないんだ。
恋とかそんな不確かなものじゃないお前を失いたくなかったんだ。
そして、その感情がなんなのか分からなかったんだ。
俺は、バカだから。
お前が目の前からいなくなってから、そんな事を考えるんだ。



段差に躓いて思いっきり膝を打ちつける。
「いてぇ…」
声に出すと涙が滲んできた。
そうか。
もう…あの手が俺を支えてくれる事は無いんだ。

だって

あの手を離したのは
俺だから



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



前作は西内視点でしたが今回は須藤視点です。
どっちにしろ、しょっぱい話にしかならねぇ★(苦笑)
最近長文書いてなかったんでちょい苦労しました。
「ちゃんとした小説を書いてみたい」と思いつつBLしか浮かばないなんてよう……どこまで腐ってんだ…orz
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2008/07/28 Mon. 23:18 [edit]

category: 未分類

cm 2  tb 0 

コメント

たちばなさん江

たちばなさん、こちらにもようこそ~♪

やっぱしょっぱいか★(笑)
うん。
BLもね、切なさとかリアルとか求めたらすんなりくっついちゃうのって違うと思うんだよね。
元々ノンケ同士がスムーズにいくわけない!!

上手くまとめるなんて言われたら調子のっちゃいますよ?
エヘヘ♪
躓くシーンは西内がいる時といなくなった時の対比として出したかったのw

それから私はこの位の量の話を書けるんじゃなくて、この位の量の話しか書けないの★
私こそたちばなさんみたいな長編書いてみたいよ・・・orz
見習わせてください!

須藤の顔気になります?(笑)
デザインは考えてなかったけど、イメージとしては素直なヤンチャ系で甘え上手。
お姉さんタイプの女の子にモテるかな?と。
西内は真面目でしっかりしてて歳よりも落ち着いた印象のお兄さんタイプ(笑)だと思ってますw

うっちー #79D/WHSg | URL
2008/08/03 22:09 | edit

ひゃあ~

うっちーさん こちらにも失礼っ。

うん、しょっぱいねぇ~。
でもそのしょっぱさが、良いなと思います。
須藤の方は、まだ気持ちははっきりしてない
感じで、そこが良いな。
あんまり簡単になだれて欲しくないタイプ
なので(私が、ね:笑)

段差に躓いても、もう後ろから支える手がない。
そこにあったはずの手を思う。
ラストがじんわりと良い感じです。
SS上手くまとめるなぁ、うっちーさん。
ほんと、私もこのぐらいの量の話を書いてみたい
です。
サークル誌の最終巻に書きたいって思ったのに、
やっぱりSS書けなくてもちょい落ち込み。
うっちーさんを見習おう。

あ…須藤けっこう可愛いしという浅田の台詞に、
顔見てみたくなりましたよ。ふふ。

たちばな #79D/WHSg | URL
2008/08/02 18:48 | edit

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