イロイロカケラ

オタクで腐女子なオバちゃんのたぶんお絵かき中心ブログ。10/7/1からFC2。それ以前の記事は前のブログで描いたものです。※版権物の二次作品は権利者と全く関係ありません。画像の無断転載禁!

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オリジナルBLSS14:epilogue 

延々続いたこの話も遂に最終回です。
最後はドラマとかでありがちな『○年後』(笑)
この二人の行く末は………
初めて読む方はカテゴリーの『創作』からド~ゾ♪



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


今も時々夢に見る。

教室の真ん中で友人達に囲まれて涼やかに笑う君。

僕はそれを隅っこから眩しげに眺めてるんだ。

あの微笑みが自分に向けられることを夢見て。



「…瞬!…瞬!」
僕を呼ぶ声がする。
「ん……」
重たい瞼を開けると夢の中で微笑んでいた彼が、大人になって心配そうに僕を見下ろしていた。
「…良亮?」
「こんなトコで寝てたら風邪ひくぞ。また徹夜だったのか?」
僕はソファーからまだぼんやりとした頭をゆっくりと起こす。
「うん……でも何とか終わったから。お帰り、出張お疲れ様」
「俺は平気だけど。大丈夫か?今日だろ、森本の結婚式。行けるか?」
テーブルの上の時計と丸をつけたカレンダーを確認する。
「行くよ…これから支度する」
「徹夜明けじゃコンタクト入んないだろ?」
「眼鏡のままでいいよ」
「髪、伸びたな」
「切るヒマない…縛ってくよ」
「おいおい、好きだった男の容姿が衰えてたら森本ガッカリするんじゃないか?」
「もう若くないんだから仕方ないよ」
「花嫁も同じ年なんだけどな」
良亮は苦笑いしながら僕の後ろ髪を弄ぶ。
「やめなよ…汗臭いだろ」
「俺は瞬の匂い好きだよ?……また痩せた?お前、俺がいないとろくに食べないから…」
自然と腰に腕が回される。
僕のうなじに唇をあてる彼の呼吸がくすぐったい。
「…支度する時間なくなる」
「はいはい」
名残惜しげに手を離す彼を置いて僕はバスルームに入った。

あれから。
僕達は何度かケンカやすれ違いもあったけど別れるには至らず、今は一緒に暮らしている。
それでも良亮は外資系食品会社の営業として出張も多く、僕はCGデザイナーとしてそれなりに忙しくて一緒に過ごせる時間は案外少ない。
親にはっきりとカミングアウトはしていない。
でも薄々気づかれているのか最近は結婚相手はいないのかと聞かれる事もなくなった。
もっともこちらが忙しいから、連絡もなかなか出来ないだけかもしれないけど。

熱いシャワーで頭の芯がスッキリしてきた。
バスルームを出るとクローゼットからスーツを取り出す。
去年出版社のパーティーに出る時亜佐美に選んでもらった物だ。
同じスーツって、彼女怒るかな…でも「よく似合う」って喜んでくれてたから大丈夫か。
良亮はもう仕事用のスーツからドレッシーなスーツに着替えていた。
テーブルの上にはコーヒーを用意して。
僕が着替えてきたのに気づくとニッコリと微笑む。
「ん、大丈夫。美人だ」
「…そんなこと言うの良亮だけだよ」
「他のヤツに言って欲しい?」
「いや」
「良かった」
軽いキスをして僕達は結婚式が行われる教会に向かった。


新婦控え室をそっとノックする。
「どうぞ」
声に促されドアを開けると、ウェディングドレスに身を包んだ亜佐美が座っていた。
「瞬!安斉!」
「今日はおめでとう、亜佐美。綺麗だね」
「やーん!ありがと!瞬、これあの時のスーツ?もう、他に持ってないの?でもこれ瞬によく似合うからいいか!」
予想通りの言葉に笑ってしまう。
「よぉ、おめでとさん」
「安斉…それだけ?」
「化粧随分濃いな。ドレスは瞬の方が似合いそうだ」
「アンタってば…!」
「良亮…30男にドレスなんて似合うわけないだろ」
「ふん、相変わらずだわね。でも化粧が濃いのは本当だから。何しろこれからの休みキープするのに仕事かなりキッツキツにしたからね。クマ隠すのに必死よ」
「…僕も徹夜明けだよ」
亜佐美は出版社で編集をしている。
僕が独立したばかりの頃は上司に紹介してくれたり、随分助けてくれた。
昔も今も彼女にはいくら感謝しても足りない。
そんな彼女の結婚相手は同じ職場の後輩らしい。
姉御肌の彼女にぴったりなんだろうな。
大学時代は良亮の彼女という事になってて、社会人になってからは僕の世話ばかり焼いて恋人ができなかった亜佐美。
彼女には幸せになって欲しい。
「亜佐美、そろそろお時間ですって…あら」
亜佐美のお母さんが入ってきた。
「こんにちは。この度はおめでとうございます」
「関矢くん、ありがとう。でもねぇ…私てっきり亜佐美は関矢くんと結婚するのかと思ってたのよ?」
思わず漏れる苦笑い。
確かに亜佐美が一番多く会っていた男は僕だろうから。
でも。
「僕ら友達ですから」
そう言うと僕は良亮の腕を引っ張って控え室を出た。
式が始まる。

厳かなパイプオルガンの音色の中、ヴァージンロードを父親としずしずと歩く亜佐美はなんだか別の人に見えた。
そして祭壇の前に着くと父親の手は離れ、新婦は新郎と向かい合う。
「気に入らないな」
ぼそりと良亮の小声。
「何が?」
「あの新郎、お前にちょっと似てる」
「そう?あっちの方がいい男でしょ」
良亮はちょっと苦笑いしてから呟いた。
「分かってねーのな」
…何が?
式は誓いの言葉に移った。
僕達は誓いあった事などない。
神様なんか信じちゃいないけど、僕達が誓うとしたら何に対してなんだろう?

式は滞りなく進み、今参列者はその手に花びらを握り待ちかまえていた。
扉が開き、満面の笑みを浮かべた新郎新婦が歩みを進める。
「おめでとう!」
「お幸せに!」
「おめでとう!」
「綺麗よ、亜佐美!」
「新居邪魔しに行くからな!」
「おめでとう!」
花びらと共に溢れる程の祝福の声が降り注ぐ。
結婚式に出席して淋しくなるのはこんな時だ。
僕達が決して受ける事のない祝福。
友達は次々と家庭を築き、法的に守られた関係を育てていく。
今年岡崎から届いた年賀状は赤ん坊の写真だった。
良亮の会社はプライベートにうるさくないし僕は自由業だから仕事に支障はないし。
僕がみんなのように生きられる訳はないのだけれど。
でも…年を重ねる毎に自分達の未来の不確かさを強く感じてしまう。

「…瞬?」
「あ、幸せそうだね…亜佐美…」
僕の顔から何か察したんだろうか。
良亮は少し目を細めると僕の肩に静かに手をのせた。
「俺…お前に言っとく事あるんだ」
「え?」
「ウチの親、俺達の事知ってるから」
「……え………?!まさかお姉さんから…」
「違う。俺から話した」

良亮が親に話してしまったのは、そろそろ結婚はとかいつまでも男同士で暮らしていられないだろうとか言われ続けるのに耐えられなくなったからだそうだ。
当然良亮の両親は絶句して、その後世間に顔向けできないとか男同士じゃ家庭も作れないとかの言葉をぶつけてきて。
「でもさ…姉貴が言ってくれたんだよ」
『いいじゃない。関矢くんと付き合うようになってから良亮は随分マシな人間になったわよ』
それから
『孫ならあたしが産んだからもういいじゃない』
「それで親も黙り込んじゃってさ、最後は『好きにしろ』って」
「それ…いつの事?」
「今回の出張行く前」
「昨日…お母さんから電話あったけど、いつも通りだったよ?」
「それが最大の譲歩なんだろうな」
お姉さんの言葉はすごく嬉しいけどご両親の気持ちを考えると複雑で、僕はどんな顔をしていいか分からなかった。
「ま、許して欲しかったんじゃなくて知ってて欲しかっただけだから」
サラリと話す良亮だけど、どれだけ勇気を振り絞ったことだろう。
「ブーケトス始まるわよ!」
女の子達の声が遠い世界から聞こえるように後ろを通り過ぎていく。

「でさ、相談なんだけど」
黙ったままの僕に良亮は言葉を続ける。
「今のマンション来年契約切れるだろ?だからさ…家、買わない?マンションでも一軒家でもいいけど…二人でずっと一緒にいれる家」
「…家…?」
「そ。ローン払い終わる頃には二人共ジーサンだろうけどな」
良亮が笑う。
僕の大好きな、あの照れたような顔で。
彼には今まで色んな喜びを与えられたけど、今回は大きすぎてどうすればいいか分からない。
こんな…プロポーズみたいな言葉。
「瞬!」
突然名前を呼ばれて振り向いた。
亜佐美の手から白いブーケが離れ、女の子達の頭上を越して僕の元にフワリと落ちてくる。
女の子達の叫び声、小さくガッツポーズする花嫁。
視線を戻すと良亮の柔らかな微笑みが僕を見つめていた。
「返事は?」
僕は白い花に顔を埋めて泣き笑い顔を隠す。
一言だけ、何とか絞り出して。
「……………うん」
「顔見せて。俺瞬の泣き顔にヤられたんだから」
「やだ…」
いつまでも顔を上げない僕の頭を良亮はグシャグシャとかき乱した。
愛おしげに。


◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎


そして俺達の引っ越し当日の朝が来た。
ピンポーン♪
引っ越し屋が来るには随分早いと思いながらドアを開けると。
「お、安斉おっはよー♪」
「…森本」
いや、旧姓森本か。
「なんだよ、お前…」
「引っ越し今日でしょ?やっぱ女手があった方がいいかと思って。この為に有給取ってきたんだから!」
「…お前、せっかくの有給やっと捕まえたダンナの為に使えよ」
「やっと捕まえたとは失礼ね。だいたいあたしが縁遠かったのはアンタ達のせいでもあるんだからね」
「へ?」
「だって男の親友がいるって、それもアンタ達みたいな見栄えのいいヤツなんて大抵の男は引くわよ」
「はぁ…」
一応俺も親友で見栄えのいい男に入ってるのか?
「でもね…ダンナはさ…分かってくれたんだ…アンタ達の事も含めた、あたしのこと」
ちょっとはにかみながら話す森本は何だか可愛くて、素直に良かったなと思えた。
そこに瞬がひょこっと顔を出した。
「良亮どなた……亜佐美!」
「おっはよ♪手伝いに来たわよー」
「わぁ…嬉しいな。まだ詰め終わってないのもあるんだよ」
「任せて!どこやる?」
「あ、じゃキッチンの方お願い」
森本はエプロンを取り出すとさっさとキッチンに向かった。
瞬は寝室の作業に戻る。
俺もリビングの片付けを再開するか。
余計な物は増やしていないつもりだったけど前の引っ越しよりも確実に荷物が多い。
生活ってこういう事なんだよな、なんて考えてしまう。

瞬は家の購入を両親に告げるにあたり、俺とのことも遂にカミングアウトした。
父親は困った顔で黙り込み、母親はおいおい泣きだして。
でも、母親はひとしきり泣いた後に「そんな気もしてた」とポツリと言ったそうだ。
瞬の母親の人の好い笑顔を思い出すと胸が傷むけど、俺達が幸せに暮らせればそれがせめてもの救いになるだろうか。

「りょうすけ…」
不意に瞬が淀んだ声で俺を呼ぶ。
「何?」
「これ…ベッドの下にあったんだけど…」
「!」
瞬の手にぶら下がっているのは金色のロングピアス。
「なんでコレあるのかなぁ?…もしかしてあの女の…?」
「そっ、それはあの時一回きりで…てゆうか勝手に向こうが押しかけて来ただけで…って、もう何年前だよ?!」
「へぇ…?本当にあれきり?」
「…そういうお前こそ、あの男に撮ってもらった写真大事にしまい込んでたよなぁ?」
「あっあれは…写りが良いから取っといただけで…」
「そりゃお前の事好きな男が撮ったんだから写りもいいよなぁ?」
「こらアンタ達!終わんないでしょ!!痴話喧嘩は後!」
森本に怒鳴りつけられて俺達は黙り込む。
「ほら、ちゃっちゃとやる!」
「はい…」
すごすごと作業に戻る俺に森本が小声で話しかけてきた。
「瞬でもあんなあからさまにヤキモチ妬くんだ?」
「うん…最近、やっとな」
「アンタは嬉しそうね?」
「…まあな」
それは俺が瞬に安心して感情を晒せる存在になれたって事。

それなりに諍いもある俺達だけど、それも二人で積み重ねた時間があったから。


そしてこれからも

積み重ねていこう

ずっと

二人で

しわくちゃになるまで



この愛しさを



《END》

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


………終わった!
初めて書いたオリジナルがこんなに引っ張るとは自分でも予想外でした☆
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
文章からこの二人にもそれなりに波風があった事を感じていただければ幸いです。
これでおしまいとゆーのは少し寂しい気もしますが。
気が向けば未練たらしく多少修正や挿絵を入れたりするかもしれません(笑)

当分次のオリジナルの予定はありませんが、何か突発的に降りてくる可能性もアリ(笑)
できればBLじゃなくて、SSでもない、長編小説とか書いてみたいですね。
てゆうか、そろそろMAD用イラストにも取りかかろうかなぁ…
それとも放置してたギアスR2レビューを集中的に再開するか。
それとも買っといてまだ作っていないヴィンセントのプラモを作ろうか(笑)
今後の活動はやっぱり気分次第♪
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2008/06/13 Fri. 09:09 [edit]

category: 未分類

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コメント

ゆうさん江

ゆうさん、前にもコメントくださった方ですか?
ありがとうございます♪

>なんだか久しぶりにあったかいキモチになれた作品でした。
感動をありがとう!

うわぁぁぁあん!
そう言っていただいて、すんごい嬉しいです!!!
私の拙い文章を喜んでくれる人がいるなんて・・・vvvv

>これからも是非読ませて下さい(・∀・)
応援してます。

じゃ・・・じゃあ・・・
新作も考えてみようかな・・・?
きゃあ★すぐイイ気になっちゃうじゃありませんか!
とにかくコメント大感謝です~~~♪

うっちー #79D/WHSg | URL
2008/06/14 22:00 | edit

ハトははさん江

ハトははさん、いらっしゃいませ~♪
感想書きに来てくれて嬉しいvv

>うっちーさんの、キャラ達へのあたたかい愛情が感じられるラストでした。

うふふー♪
この子達、私にとってはすんごく可愛いの!
バカなトコもたくさんあるけどww

>関矢くんと安斉くんを見守って、何かと世話を焼く森本さんは、
うっちーさんに似てるのかも~とか思ってしまいましたョ。

関矢くんを溺愛してたり安斉に容赦なかったりする彼女は私の分身ですね。

>彼らのイラストについては、
関矢くん、あの顔だったらきっと女子に人気あるよ~と思いました。
か~わ~い~い

あのイラストは自分で描いたのにありえないくらい気に入ってるんですよvv
あれ以上の関矢くんは描けないかもしれない・・・とか思ってマス★

>安斉くんは、カッコイイけど、ホント遊んでいそうでなんかニクイっすね
自分がモテるのを自覚してる微笑ですよ☆

あ~~~、安斉のデザインは迷いがあるんですよね~★
遊んで見えるってのは狙い通り・・・なのかなぁ?

>毎度こっそり通っているんだからねっ。

こっそりなんて言わず堂々と!!
・・・って私もこっそり通ってるからお互い様ですね★
お互い愛は胸の中に秘めて、ってコトで♪←(キモい)

ではでは~♪

うっちー #79D/WHSg | URL
2008/06/14 21:53 | edit

Unknown

お疲れ様でした!


なんだか久しぶりにあったかいキモチになれた作品でした。
感動をありがとう!



文章,とってもお上手です。
これからも是非読ませて下さい(・∀・)
応援してます。

ゆう #79D/WHSg | URL
2008/06/14 16:57 | edit

こんばんは~♪

うっちーさん、お久にお邪魔します♪

BLSSもめでたく最終回。お疲れ様でした!
うっちーさんの、キャラ達へのあたたかい愛情が感じられるラストでした。
関矢くんと安斉くんを見守って、何かと世話を焼く森本さんは、
うっちーさんに似てるのかも~とか思ってしまいましたョ。

彼らのイラストについては、
関矢くん、あの顔だったらきっと女子に人気あるよ~と思いました。
か~わ~い~い
安斉くんは、カッコイイけど、ホント遊んでいそうでなんかニクイっすね
自分がモテるのを自覚してる微笑ですよ☆

なんかなかなかお邪魔出来ませんが、
毎度こっそり通っているんだからねっ。
今後の活動を楽しみにしていますよ~!
では、また~♪

ハトはは #79D/WHSg | URL
2008/06/13 23:03 | edit

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