イロイロカケラ

オタクで腐女子なオバちゃんのたぶんお絵かき中心ブログ。10/7/1からFC2。それ以前の記事は前のブログで描いたものです。※版権物の二次作品は権利者と全く関係ありません。画像の無断転載禁!

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オリジナルSS『12ヶ月』#6 rain,rain,rain, 

月毎に話を進めているオリジナルBLSSのシリーズでございます。
1月から始まって6月。
やっと半分ですね。
って、ホントに12回やるかも定かでないのにww

ま、そーゆーコトでBLの話なんでホモネタ苦手な方は回れ右してくださいまし★
読んでくださる方でお初の方はカテゴリーの『オリジナルSS』から探して順番にお読みください♪
今回の語りは上杉くんと岡本くん、交互で参りますよ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


屋根から滴る雫のように

それぞれの

心の中に

落ちる雨粒


○○○○○○○○○○○○○○○○○○


「岡本、どこまで進んだ?」
俺の声で隣にいた男がハッと顔を上げる。
「あっ……まだ…ここまで…」
バツが悪そうに差し出すノートを受け取る。
「ここ?どこ分かんない?」
「えっと…」
今日も俺は岡本と過ごしてる。
ちなみに今は放課後で、二人で図書館でお勉強中。
一応受験生だから好き好きばかりも言ってられない。
……言いたいけど。
眉をしかめながら参考書を眺める岡本の 横顔をそっと見つめる。
先月くらいから岡本は時々物思いにふけるような表情を見せる。
ちょっと…艶っぽいかも……と思うのは惚れた欲目か。
何を考えてそんな顔をするのか、訊くのは怖い。
でも…俺の事を考えてくれてたら……すごく嬉しいのに。

「君達ー、もう閉館時間よーーー!」
司書の先生が鍵束を鳴らしながら叫んでる。
「わ!もうこんな時間?」
慌てて鞄に広げていた荷物を押し込む。
玄関にたどり着くと昼前からの雨はまだ降り続いていた。
「あ…!」
岡本が小さく叫ぶ。
「どうしたの?」
「傘…持ってきてなかった……」
「朝降ってなくてもこの時期なんだから持ち歩かないと。とりあえず俺の傘に入っていけば?」
俺はさも親切そうに自分の傘を取り出した。
内心相合い傘に浮かれていたのは悟られないように気をつけて。
「ウチまで来たら傘貸すよ」
そう言った瞬間。
するり。
手から傘の柄が滑り落ち。
べきべきべき★
……玄関前に落ちた傘の上を一台の車が通り過ぎた。
「おー、どうした?お前ら」
英語の坂下が車の窓からのっそりと顔を出す。
「先生……傘……」
「ん?コレお前のか?悪い悪い。そんじゃコンビニ傘でも買ってけ」
坂下は500円玉を俺に向かって放り投げてそう言うとさっさと車を発進させて行ってしまった……

「……コンビニ傘って……」
思わず大きな溜め息がでる。
学校からコンビニまではたっぷり1km以上。
それなら。
「……諦めて濡れて帰るか」
俺のウチの方が近い。
「あ!岡本どうする?ウチにならまだ傘あるけど」
岡本はほんの少し何か考えたような顔をして。
「…じゃあ、上杉んトコで傘貸して」
何故か視線をそらしながらそう言った。

できるだけ濡れないように軒下から軒下へ走るように進む。
「…なあ」
「なに?」
足元で雨水をはねらせながら岡本が話しかけてきた。
「上杉って一人暮らしなんだよな?実家って遠いの?」
「あぁ…実家は市内なんだけどね」
「?」
「俺のウチちょっとめんどくさいというか。俺本当の父親っていなくて、俺連れて再婚した母親も事故で死んじゃって。義理の父親が今度は若い嫁さん連れてきたんで居づらくってね」
横断歩道を走りながら一気に話す。
別にどうって事はない。
不幸とかじゃなくて単なる事実だ。
振り向くと髪から雨を滴らせた岡本が淡々とした表情で呟いた。
「そっか、苦労してんだな。お前」
「別に苦労ってワケじゃないよ。幸いお金のある人でマンションも用意してくれたし」
「うん、でも頑張ったんだな」
今度は薄く微笑んだ。
俺の身の上話をすると大抵の人間は大げさに悲劇の主人公扱いした。
そして一部の人間は陰で揶揄して。
でも岡本は過剰でも貶めるでもない、真っ直ぐな言葉を俺に与えてくれる。
……やっぱり………好きだ、と思う。


雨のせいでいつもより少し口数が少ない俺達は、やがてウチのマンションに辿り着いた。
エレベーターは遅いんで階段で一気に3階に上がって。
俺は急ぎ気味にドアに鍵を押し込む。
「待ってて、今傘貸すから。あ!タオルも持ってくる」
喋りながら振り向くと、岡本は口元に力を入れて俯いていた。
「…なに?」
「あ、あのさ」
「うん?」
「……上がってもいい?」
岡本の頬が染まる。「う、うん…どうぞ」
俺の声が上擦る。



「岡本、はいタオル」
「ん…ありがと」
部屋に入ってまずすることは、ずぶ濡れの自分達をどうにかすること。
付き合うとゆうか、一緒に過ごすようになって半年近いけど岡本を家に上げるのは初めてだ。
……男を家に上げるなんて今までいくらでもしてきた事なのに、妙に緊張する。
「あ、あの、そのままだったら風邪ひくから…シャワー入れば?」
「ありがと…」
「着替え、俺の服で良かったら適当に貸すから」
「うん」
手近に積んであった服を渡すと、岡本はバスタオルを被ったまま風呂場に向かった。
その後ろ姿がドアの向こうに消えてから、俺は溜め息を一つ吐いた。
俺はちゃんとさりげない言い方ができただろうか?
下心が滲み出ていなかったか?
そう、俺は下心を抑えるのに結構必死だ。
今まで付き合ってきた相手は俺と同じ下心を隠さない奴ばかりだった。
岡本は違う。
おそらくセクシャルな経験に乏しい岡本を、怖がらせる事だけはしたくない。
たぶんそれがこの緊張の理由。
……岡本は何を考えて此処に来たのだろうか。


○○○○○○○○○○○○○○○○○○


シャワーを浴びたら雨にじっとりとした体は落ち着いた。
上杉の服は俺には少し大きくて、綿パンの裾を折ってから脱衣室を出る。
上杉は俺が風呂場に向かった時と同じ格好で、タオルで頭を押さえたまま座っていた。
「シャワーさんきゅ」
俺の声にハッとして顔を上げる。
「あ…ああ」
「お前も入ったら?いつまでもそんなカッコしてないで」
「そうだな…」
目を伏せて微笑んで、上杉は風呂場に入った。


一人になった部屋の中で周りを見渡す。
特別キレイでも汚くもない、いかにも一人暮らしの風情の普通の部屋。
本が多いのは上杉らしい。
……この部屋に、あの人がいたんだ。
恋人同士としていたんだ。
前田さんが。
少し開いたドアの向こうに見えるベッドに胸がざわつく。

俺はあの日から。
前田さんにキスとかそれ以上の事されてから、変なんだ。
気がつくと上杉と前田さんが抱き合う姿を想像してしまう。その想像は日増しに変化して。
………抱かれているのが俺の顔に代わったりして、ゾッとすると同時に混乱するんだ。
あの時、気持ちいいと思ってしまった自分が蘇ってきて。

俺はどうしたいんだろう?
何を求めているんだろう。
上杉と過ごすのは心地良いし、好きなんだと思う。
でも。
『お前抱かれる方が向いてるかもな』
前田さんの声を頭の中で繰り返す。
あの人の言うように俺は抱かれたいのだとしたら……抱かれる側の上杉と一緒にいていいのだろうか?
ここに来れば何か答えが見つかるかもしれない。
そう思ったのだけれど。
さっきから感じるのは胸の奥の妙な居心地の悪さ。
…嫉妬かもしれない。
でも、誰に対して?
上杉を抱く前田さん?
前田さんに抱かれる上杉?
さっきの上杉と同じように俺は身じろぎもしないで座っていた。

その時。
机の上の上杉の携帯が鳴りだした。
電話の着信。
俺はいつもは他人の携帯なんて見ない。
興味ない。
でも。
なんだか予感があったのかもしれない。
この時は。

鳴り続ける携帯を開く。
名前の出ない、番号だけの着信画面。
俺は確信めいた動作で通話ボタンを押した。
「もしもし」
『…え!』
出たことに驚いてる相手、聞き覚えのある声。
『上杉……じゃないのか?その声』
「上杉は風呂に入ってる」
『もしかして岡本?ははっ、珍しく電話に出てくれたと思ったらお前か』
「いつもかけてるの?前田さん」
『今度は名前覚えてくれたのか。……いつもつーか…たまに、な。言ったろ?俺はあいつに未練があるって。安心しろ。メモリ消されたのか出てくれた事なんてねーよ。カッコ悪いだろ?』
「そんなことない!」
思わず叫んでいた。
慌ててシャワーの音が途切れていないのを確認する。
「そんなことないよ……」
そう言いながら。
なんだか胸が痛くて、痛くて。
それ以上何も言えなかった。
『お前…なんか可愛くなった?』
からかうような口調の前田さんに返事をしないでいたら、彼は軽く咳払いして次の言葉を続けた。
『邪魔して悪かったな。じゃーな』
「あ、あの!」
つい慌てた声が出る。
『ん?』
「お、俺…前田さんとまた話したい…」
『浮気か?やるな、がきんちょ』
笑い声と共に切られる電話。
俺は自分の携帯を取り出して、着信履歴に残ったその番号を転送した。
上杉の携帯の着信履歴は消して。


○○○○○○○○○○○○○○○○○○


考え事をしていると無駄にシャワーの時間が長くなる。
岡本がどんなつもりでここに来たか、そんなの分からないけど俺に好意を持ってくれてる事は確かだ。
俺がゲイで、そういう意味で岡本を好きだと伝わっている事も。
俺が怖がってもしょうがない。
岡本の反応を見ながら探っていくしかない。
覚悟を決めると一層高まる緊張。
自宅の風呂場から出るのにこんなに緊張するなんて……
思わず苦笑いがもれる。
「ごめん、待った?」
ドアを開けて、できるだけさりげない感じで言ったつもりの言葉に岡本の背中が大きくビクついた。
「あ……いや…」
振り向かないまま、落ち着かない動作で鞄を引き寄せる。
「岡本?」
「あ、シャワーに着替え…ありがと。あの……俺…じゃ!帰るから!」
「…え?!」
「ごめん!母さんに今日は早く帰れって言われたの忘れてた!」
「そ、そうなんだ?」
「服、洗濯してから返すから!」
俺が呆然としてる間に岡本はドタバタと玄関のドアノブに手をかけていた。
チラリと振り向いた時、真っ赤に染まった頬を俺の目に焼き付けて。



「えーと…」
一人ベッドに寝ころんで天井を睨みつける。
まずは情報を整理しよう。
「俺は岡本が好き」
「岡本は俺が好き」
これは確定事項。
…のはず。
「俺は岡本に触りたい、色んな事したい」
好きだったら当たり前だろう?
「岡本は俺とそういう関係になろうと……してない」
それは何故か。
1.俺が嫌い
2.俺が岡本をそういう対象として見てる事を知らない

……それはないな。
じゃあ後は…

「やっぱり……男同士って……怖いのかな……違う世界とか………」
うん、きっとそう。
今日も土壇場で怖くなっちゃったんだろうな。
「…岡本ってやらしい事考えたりしないのかな」
仕方ない。
俺はゆっくり……岡本がその気になるのを待つから……

気を張っていたのか、急に目蓋が重くなって俺は眠りに引きずりこまれる。
どうか大好きな岡本が俺に優しくしてくれる夢を見れますように。
大好きな………


○○○○○○○○○○○○○○○○○○


「俺…不自然だったかな…」
足元を雨がはねる。
上杉から借りた綿パンの裾が濡れる。

上杉は…期待したのかな。
俺だって好きあってる同士二人っきりになったらそういうもんだって分かってる。
でも。
どうしていいか分からないんだ。
どうしたいかも。
上杉に、そして前田さんに。

雨が肩先に、足元に、染み込むように。
重く淀んでいる雨雲のように。
俺の気持ちも何かに絡みとられているんだ。
きっと。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
何故か三角関係の様相にww
なんか…意外と長かった……(汗;
携帯のメールフォーム限度いっぱいになりそうな勢いですよ★
(そう、これは携帯で書いてます♪)
(ある意味携帯小説ww)
読んでくださった方、お疲れ様でした!
二人の思惑のズレをニヤリと楽しんでいただけたら幸いですww
つか上杉って「頭いいバカ」な気がしてきた(笑)

半年間進展のない彼らですが、7月には展開があります!
…たぶんww
では次回も読んでもらえますように♪
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2009/06/01 Mon. 01:22 [edit]

category: オリジナル小説(BL)

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コメント

かのんちゃん江

きゃあww待っててくれたの?!
なんて嬉しいお言葉……vv
コレ書くのに実は半月くらいかかって途中萎えそうになったのですが。
読んでくれる人がいると思うと頑張れます!!

前田先輩ね!書いてて楽しいキャラですww
7月も出番ありますからね!
ひょっとしたら8月もwwww←(どんだけ気に入ってる★)

ではコメントありがとうございました♪
受け受けカップルがどうなるか、また読んでやってくださいww(^ー^)/

うっちぃ #79D/WHSg | URL
2009/06/03 19:17 | edit

お久しぶりです☆^ω^

お久しぶりです&待ってました!!笑

上杉くんと岡本くん2人とも可愛すぎですよ!!!ハァハァ←←
そして前田先輩がかっこいいです←
余裕なところがもうwwww←
受け受けカップリングはどうなるんでしょうかww笑
気になるところです(^∀^)

来月も楽しみにしてます♪

ではww

浅月架音 #79D/WHSg | URL
2009/06/02 21:15 | edit

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