イロイロカケラ

オタクで腐女子なオバちゃんのたぶんお絵かき中心ブログ。10/7/1からFC2。それ以前の記事は前のブログで描いたものです。※版権物の二次作品は権利者と全く関係ありません。画像の無断転載禁!

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オリジナルSS:「12ヶ月」#3 サクラサク サクラチル 

季節行事がテーマのこのオリジナルSS「12ヶ月」
今回は3月、卒業式です♪
12回やるのかは自分でも不明★)
BLですがエロはないので安心(?)してお読みくださいww
初めて読む方はカテゴリーのオリジナルSSからお探しください。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


サクラサク

サクラチル

別れの季節を彩るように

はらはらと




ーーーーー卒業式。

でもま。
俺には関係ないけど。
まだ2年だし別に仲のいい3年もいないし。
俺にとっては堅苦しくてちょっと早く帰れるってだけの日。

何故だかいつもより早めに学校に着いてしまった俺は自分の席でボンヤリとそんなコトを考えてた。
そんな時。
まだ人影もまばらな教室に声が響いたんだ。
「上杉ーーいるかーーー?」
よく通るバリトンの声。
胸につけた造花のバラ…3年生か。
俺は主のいない席をチラリと見てから入り口に向かい返事した。
「上杉まだ来てないっすけど」
「…そう」
その3年生は俺に気がつくと、何か言いたげな目で俺を見つめた。
「…なんすか?」
「上杉の隣ってお前?」
「そうっすけど」
「ふーーーーーん」
なんだよ?何が言いたいんだよ。
「んじゃ、コレ上杉に渡しといて」
その3年生はポケットから小さな封筒を出して俺の手のひらに乗せた。
「?」
「渡せばわかるから」
そして、そいつは俺達の教室から離れていった。

……何なんだろう?
封筒の中には硬い感触。
窓に向かって透かしてみようとして、慌てて手を引っ込めた。
……何やってんだ、俺!
人の預かり物なのに!
「岡本おはよ。早いな」
背中にかかる声にギクリとする。
「…上杉」
「どうかした?」
挙動不審だったのか、ヤツはちょっと首を傾げた。
俺はさっき預かった封筒をさり気ないフリして上杉の顔に突きつける。
「…なに?」
「さっきお前に渡してくれって頼まれた。3年の……あ、そういやバスケ部の人だったかな?背のこーんな高くて髪長めの……渡せばわかるって」
その時上杉の表情が曇った。
俺にもわかるくらい。
「そいつ……お前に何か言った?」
「いや…?別に」
「そうか……」
黙り込んだ上杉に何か聞いてみたくて、でも何を聞きたいのかもわからなくて。
この空気を持て余している内に担任が扉を開けて叫んだ。
「お前らー!そろそろ講堂に並ぶぞー!!」


卒業式は予想通り退屈で。
お約束のように涙ぐむ女子とかムダに熱い答辞とかもあったけど。
そんなものより俺は上杉の無表情を通り越した硬い顔がずっと気になっていた。


講堂での式が終わると在校生は卒業生を見送るために校庭に散らばる。
俺達も人の流れに押されてなんとなくそこに佇んでいた。
「なぁ…教室戻ろう?」
居心地が悪そうに上杉が俺に言う。
「なんで?まだ玄関混んでるだろ?逆方向なんて行けねーよ」
返事をしながら。
上杉をこんな落ち着かなくさせているのはあの3年生だろうか…そんな考えが棘のように胸に刺さっているのを感じてた。
「よぉ」
声の方を振り返る。
すると、小さめの花束を3つくらい抱えた当人がこちらに向かって歩いてきてた。
睨みつける上杉ではなく俺の方に。
「卒業オメデトウゴザイマス」
くくっと喉の奥で笑われた。
「そんな棒読みで言わなくていいって。あのさ……さっきの、こいつから貰った?」
キョトンとする俺。
指を指され一歩踏み出す上杉。
そして、そいつは俺の耳元に囁いた。
「上手いだろ?こいつ。俺が仕込んだんだから」
「……てめぇ!」
上杉が声を荒げる。
いくら奥手で鈍感な俺でもその言葉の意味は分かった。
薄笑いするそいつと激昂する上杉。
二人がどういう関係なのか。
……なんで俺がそんなこと聞かされなきゃいけないんだ?
なんで……こんなに胸がムカムカするんだ?
そして上杉と……俺って、何なんだろう………

俺が拳を握りしめた時、上杉の腕もそいつに向かおうとしてた。
でも。
「おっと、こんなトコで騒ぎ起こしていいのか?」
その言葉に上杉は拳を止めて。
顔を歪ませたまま校舎に向かって走っていった。
「上杉っ…!」
俺が追っていいんだろうか?
なんだか中途半端な呼び声と体の向きで迷っていると、そいつが俺に言った。
「ごめんな」
すごく。
すごく寂しい笑顔で。
そして俺の背中を軽く押したんだ。


上杉は校舎裏にうずくまるようにしゃがみ込んでいた。
俺も隣に腰を降ろす。
「お前……あの人と付き合ってたのか」
暫くの沈黙の後、おそるおそる口を開く。
「…半年前に終わってる」
俺に告るより結構前か…
「あの人、お前のことまだ好きなんだと思う」
「そうかな……でもダメなんだ。あの人は俺と同じだから」
「同じ?」
「他人に自分の表面しか見せられなくて踏み込ませない。近づく人間を不安にさせる」
「…!お前はそんなんじゃ…」
「俺とあの人はそうだったんだよ。だから一緒にいてもずっと苦しかった」
上杉の目はなんだか遠くを見ていた。
「そのうち岡本が好きって自覚して…別れてくれって言ったら卒業までコレ預かるって言われた」
「俺のせいかよ?って、それ……」
「俺の部屋の鍵」
上杉がゆっくりと手を開くと、ぐしゃぐしゃの封筒が破れて銀色の鍵がはみ出していた。
「わかんねーよ……なんでそんな関係の人と別れて俺なんだよ。キスしかしてないのに」
「岡本は、まっすぐだから」
驚いて上杉を見ると、正面から目があった。
「まっすぐで……俺の中でただ一つの暖かいものなんだ」
俺は何も言えなかった。
でも心の中で違うと叫んでた。
「大切で……壊したくない」
俺はそんな純粋なヤツじゃない。
あいつとお前がそんなコトしてたのかと思ったら胸が灼けてくる。
そのくせお前が俺に求めないのを安心してるんだ。
知らない振りして。
「お前の嫌がることはしたくない」
俺は…ズルいだけだ……
「お前が…好きなんだ……」
愛の告白が胸に痛い。
「……あの人のこと、好きだったんだろ?」
「うん…好きだった……でも!今は岡本が本当に大切だから!」
ほら、俺はズルい。
こんな確かめるような事を言って、必死に答える上杉を見て安心するんだ。
…あの人もそうなんだろうな。
上杉がすぐ俺に鍵を渡したりしないのを分かっていて、あんな事言ったんだろう。
好きな人の中に自分の存在を刻み込むために。

なんだか泣きたくてでも涙が出なくて。
そんな時、上杉の髪についた桜の花びらに気づいた。
「岡本?」
俺は上杉の頭を抱きしめていた。
いつの間にか俺にとって特別になった男を。
そしてその存在が自分の傍にある事を確かめる。


桜の季節の別れは

俺に上杉を残してくれた

ほろ苦い想いと共に


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

なんなんだ。
この1、2話とうって変わった桜餅の葉っぱのようなしょっぱさは★
まぁ、恋をすると内省的になるよネ!ってコトで勘弁してくださいww
こんな文章でも携帯でチマチマ打って一週間近くかかったんで★
次回はもちっと明るい話にしたいと思います。
次回があればですケドww

ところで。
なんとなく桜のイメージで書いちゃいましたが、コレ地域設定はどこなんでしょね?
2月があんなに寒いのに卒業式で桜が散ってるってww
ちなみに北海道で桜は5月なので、北海道でないコトは確実(笑)
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2009/02/04 Wed. 19:35 [edit]

category: オリジナル小説(BL)

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